『ナバロンの要塞』UK版BD、および日本語吹替一般

"The Guns of Navarone - 50th Anniversary Edition"



この作品は日本で廉価版が発売されていますが、


ソニーの商品説明
では「本編のみ収録」となっていますし、豊富な特典が収録された「製作50周年記念 HDデジタル・リマスター版」はソニーのサイトからは消えているので廃盤のようです。
まだ入手は可能のようですが。


しかし、結構な価格差があります。
私が購入した時の商品価格は4.99ポンドでした。
まとめ買いで送料が1商品あたり約2ポンド。
一時期に比べて対ポンドでもだいぶ円安になってきており、加えてアマゾンでは実勢より円安なレートが適用されるのでほぼ140円/ポンド。
ということでこの商品のコストは約980円。特典の全くない日本の廉価版よりも安いです。

詳細は後述しますが、このUK版はリージョンフリーで中味は日本版と同じ(はず)ですから、この価格差は大きいと思います。


パッケージ
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Sony UKは「名作」風の作品には、このように白地の背景に青と金のバナーという共通のデザインを採用していますが、私はあまり好きではありません。それぞれの作品の雰囲気に合ったデザインにしてほしいものです。


『ナバロンの要塞』に限って言えば、イギリス以外は概ねアメリカ版のデザインを踏襲した、同じようなデザインですが、スター役者だけでなく「ナバロンの巨砲」も目立つようにしている日本版のデザインが一番好きです。
(比較を見たい方ははこちらへ。)

価格差よりもデザイン重視で日本版を買うことも考えましたが、私はこんなサイトもやっているので、欲しいタイトルの海外版BDに日本語が収録されている可能性があればできるだけ確認したいということもあり、最終的にUK版を選びました。

Blu-ray.comではスリップケースは初回限定とされていたので期待していなかったのですが、幸い付いていました。
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実物を見てみると、予想したほど安っぽくはないな、という印象です。
写真ではわかりにくいですが、金色の文字部分はエンボス加工がされています。

ただし、中のケースは、スリップケースで金だった部分が暗い黄色になっているので、かなり安っぽくみえます。
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中にMoviextras用のコードも入っていますが、このサービスはイギリス在住者が対象なので利用できません。
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日本語

隠し機能ではなく、ちゃんとパッケージに列挙されています。
メニュー言語を日本語にしておけば、メニューも日本語で表示されます。
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日本語の音声・字幕は、日本語メニューからも、英語メニューからも選択できます。
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その他のキャプチャ画像についてはこちらをご覧ください。


特典内容

日本版「製作50周年記念 HDデジタル・リマスター版」と同じです。
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もちろん特典にも日本語字幕が付きます。
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画質

以下は、BDの画質は日本版・UK版・US版とも同等であろうという前提で書きます。

BDの画質についてはがっかりしたという意見を多く見ますが、そんなにひどいものではない、むしろ全体的には良い、と思います。
ただし、いくつかひどい部分があるのは確かで、しかも話の始めの方に目立つので、全体の印象を悪くしているのではないでしょうか。

たとえば、始めの方でリチャード・ハリスが登場する場面や、あるいはここ
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などは、本来ここまで粗い画面ではなかったんじゃないか、色合いもこれでいいのだろうか、などと考えてしまいます。
しかし、その少し後の、ここ
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などはなかなか良い印象があります。
(もちろん場面設定自体が全然違うので同じように見えるはずが無いのですが。)

たしかに、同じような時代の映画のBDでも、もっと「綺麗な映像」の商品はあるので「古い映画だからというのは言い訳にならない」という意見が出ることになります。
たとえば初期の007映画や、最近発売された『アラビアのロレンス』などです。『ナバロンの要塞』にこれらと「同じように綺麗な映像」を期待していると失望することは間違いありません。

特に『アラビアのロレンス』はほぼ同時期の同じ映画会社の作品で(両方に出ている主要キャストもいますし)ともにソニーのBDなので「なぜ同じようにできなかったのか」と言いたくもなる、という人がいても理解できます。

しかし、単純にリストア処理が劣っているとか手抜きだと言うことは出来ないはずです。
リストア前の素材の劣化状態も違うでしょうし。
リストアするための技術(特にディジタル技術)も数年の間に進歩していることでしょう。

そもそも公開当時に映画館で見たとしても、『ナバロンの要塞』『アラビアのロレンス』と「同じように綺麗に」見えたとは、私には思えないのです。

Blu-ray.comDVDBeaverのUS版BDのレビューでも、画質についてはかなり好意的に書かれています。
ただ、Blu-ray.comのレビューアーは「元々の素材がいかにひどい状態にあったかを考慮すればなおさら素晴らしい」と書いているので、実際以上に好意的な評価になっているのかもしれません。

実際、特典映像の中でリストア前の状態を見ると、愕然とします。
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全く使えなかったというオリジナルの音声素材。いくら何でもこれはひどい。
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ところで、画質以前に映像が全体的に水平方向に引き伸ばされている印象があり、非常に気になりました。
前記のDVDBeaverのレビューでは「シネマスコープ膨れ」と表現していましたが、湾曲したシネマスコープのスクリーンに投影する素材を平面にするから引き伸ばされて見える、ということでしょうか。しかし、DVDBeaverのキャプチャ画面比較を見てもわかるように、以前のDVDではそんなことなかったんですけどね。


日本語吹替について

『ナバロンの要塞』は、日本版の発売予告当時から、TV放映時の日本語吹替が収録されていない、ということがネット上でも随分批判されていました。

私も、城達也を始めとした定番キャストによるTV版吹替に強い愛着を持つ者ですが、別キャストによる新録吹替にも興味があります。
(新録の配役はこちらを参照してください。)

日本語吹替については、主要メーカーの中ではFoxがTV版吹替の使用に最も積極的で、Sonyは最も消極的だ、という印象があります。
FoxにはTV版吹替を売り物にした「吹替の帝王」などというサイトがあるくらいです。

DVD/BDにおける日本語吹替については、このサイトにとり・みきが書いたこのコラムに、私はほぼ同意見です。

私には、Foxはターゲット層が望んでいるもの、という商品価値を重視し、Sonyは音声の技術的な品質に拘っている、ように見えます。
これはどちらが良いか、というよりは、どちらが好きか、ということで、自分の趣味だけを基準に一方を批判するのは不適当だと思っています。

新旧両バージョンが収録されていれば文句のないところですが、難しいのでしょうね。

これとはちょっと意味合いは違いますが、『冒険者たち』は、別キャストによる日本語吹替を二種類収録している珍しい例で、非常にうれしく思いました。


『ボルサリーノ』野沢那智+山田康雄久富惟晴+日下武史の両バージョン収録でBD化してほしいものです。ぜひ。)

 

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