『脱走特急』フランス版BD

"Von Ryan's Express (L'Express du colonel Von Ryan)"
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アメリカ映画をわざわざフランス版BDで買う理由は普通はないのですが、
- 日本語字幕収録という情報があった
- Amazon FRの「BD4枚で20ユーロオフ」の対象商品の中に含まれてた
- パッケージデザインが気に入った
というようなことから入手しました。


一緒に購入した3タイトルがこちら:


対ユーロでもだいぶ円安になってきたので、送料を含めたコストは5,634円になりました。
1タイトルあたり1408円。(3枚組の『地獄の黙示録』も1と数えています。)
驚くほど安い、というわけではないですし、『パプリカ』などは以前UK版がもっと安かった時期がありましたが、それでも日本版をまともに買うよりは大分安上がりでしょう。
『1492』はまだ日本で出てないはずですし。
(まだ見ていませんが『地獄の黙示録』と『1492』には日本語は収録されていないはずです。)

(なお、「BD4枚で20ユーロオフ」は2013/01/20までやっています。
このキャンペーンではさらに「12枚で90ユーロオフ」にもなります。
チェックアウト時にBLURAY01というコードを入力すると値引きが適用されます。)
[2013-01-22追記: 前記のキャンペーン終了後、同じようなキャンペーンが始まりました。プロモーション・コードは4BR20EURです。2/24まで。]


パッケージ
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フランス版のデザインはちょっと古風ですが、作品の雰囲気に合っていると思います。
日本ではレンタル版にこのデザインが採用されています。

海外に先駆けて発売になった日本版BDでは映画終盤のアクションシーンを描いた公開当時のポスターが採用されていてなかなか良いのですが、
 

これは以前に発売されたUS版の2枚組DVDと基本的に同じです。


US版BDも同じになるだろうと思っていたら、シナトラをアップにしたつまらないものに変わってしまい、がっかりしました。これでUS版は私の選択肢から消えました。



リージョンコード
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A/B/Cと明記されています。つまり、リージョンフリーです。


日本語

パッケージには言語として英語とフランス語しか記述されていませんが、
メニュー言語を日本語にしておけば日本語字幕が選択できます
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もちろん特典でも日本語字幕が利用できます。
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日本語、フランス語、英語のメニューを比較してみましたが、内容は微妙に違います。
ただ、日本語メニューで表示される仕様はFoxの商品ページの記述と一致していますから、
ディスク内容はおそらく日本版もフランス版も同じでしょう。

US版に関してはこれを書いている時点では日本語があるという情報は見つかっていませんが、これも中身は同じである可能性は高いと思います。あくまで推測ですが。

日本語メニューで表示される言語オプションは英語・フランス語メニューに比べて圧倒的に少ないですし、英語・フランス語メニューの字幕オプションには日本語が含まれていません。
(詳細に興味のある方はこちらをご覧ください。)

また、見ることの出来る予告編・TVスポットも少し違います。
日本語メニューとフランス語メニューでは劇場予告編1本だけですが、
英語メニューでは英語版とイタリア語版(たぶん)の予告編(言語以外中身は同じ)とTVスポット数本が見られます。

しかし、一番大きな違いは英語・フランス語の特典メニューに含まれている
「音楽のみの音声トラック・音声解説付き」というオプションが日本語メニューには存在しないことです。
(Foxは『ファーゴ』のBDでも音声解説その他の特典を日本語メニューから外すということをやっていましたが、やめてほしい悪癖です。)

この特典では、セリフや効果音を排除してジェリー・ゴールドスミスの音楽だけで本編映像が見られますが、この映画で音楽の着いている部分は合計30分にも満たないので、音楽のない部分では以下の3人による音声解説が入ります:
- ジョン・バーリンゲイム (映画音楽研究家、USC非常勤助教授)
- レム・ドブス (『ダークシティ』等の脚本家)
- ニック・レドマン (音楽プロデューサー/映画史家)

音楽が入る場面では、録音時の、演奏の前後の様子も少し聞けます。演奏前のキューは全て入っていますし、演奏後の笑い声なども聞こえます。

この特典は予想外に面白かったです。3人の専門家はこの映画の欠点も指摘していますし、第二次大戦を舞台にしたアメリカ映画全般についての彼らの捉え方にしても、同じ3人が登場する2つのフィーチャレットを見るよりもよく理解できるように思いました。3人が一緒に解説を録音しているのも良いです。

私の推測が正しければ、日本版BDでもプレーヤーのメニュー言語を英語にすればこの特典にアクセスできるはずです。お持ちの方は試してみてはいかがでしょうか。
(音声解説には日本語字幕はありませんが、音楽は楽しめるはずです。
まだ試していませんが、音楽の始まるところだけブックマークしておく、などということもできるのではないでしょうか。)


画質

決してひどくはないですが、大画面で高画質を楽しむような商品ではないでしょう。
「DVDと大差ない」とか言われそうです。
なんとなく退色感があって、特に前半は色調が不自然で、ざらついた感じが必要以上に強いように感じます。
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ワーナーの『戦略大作戦』のBDと印象が良く似ています。



収容所の場面などはそもそも色の乏しい、土埃だらけの場所なんだから当然だろうと思われるかもしれませんが、そういう意味ではないのです。
収容所を出てからもその印象はあまり変わりません。
もっとも、終わりの方はだいぶ印象が良くなります。緑豊かな背景のせいでしょうか。
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ただ、その後PCモニターで小さなウィンドウサイズで見たときにはだいぶ綺麗に見えましたから、30インチくらいまでならあまり気にならないかもしれません。

以前、あるレビューで、一般論として1960年代半ばから70年代半ばあたりの映画がDVD/BDでは一番画質が悪い傾向がある、フィルムの劣化が目立つくらいに十分に古いが、映画会社が金をかけてリストアしなければ商品化できないと考えるほどひどくはないからだ、ということが書かれていましたが、1965年の『脱走特急』もそういう例にあたるのではないでしょうか。

最近ではヒッチコック『マスターピース・コレクション』(の中の『フレンジー』)のレビューで、『裏窓』『めまい』などの古い作品の画質が素晴らしいのに、『マーニー』以降の比較的新しい作品の画質はDVDと大差ない、特に最後の『ファミリー・プロット』はひどい、などと書かれていました。




[2015-07-02: Amazon.comの仕様変更に対応]

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