1950-60年代SF映画4本収録のUS版DVD - ウルマー/メルキオー

Movies 4 You - Sci Fi Classics
(The Man from Planet X / Beyond the Time Barrier / The Time Travelers / The Angry Red Planet)



Timeless Mediaが出しているMovies 4 Youという廉価版シリーズの一枚です。
(元々はDVDのシリーズですが、最近はBDも出ているようです。)

2013年の発売ですが、最近になって入手しました。

DVD1枚、しかも片面に4作収録となると品質が心配でしたが、
この時代のアメリカB級SF映画に関してはよく名前を見る、
エドガー・G・ウルマーイブ・メルキオーの監督作を2本ずつ収録して
$5を切っていたので、好奇心の方が勝ちました。


収録作品
  • The Man from Planet X (1951年/70分/モノクロ)
    遊星Xから来た男
    惑星Xから来た男

    参照: Kinenote
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  • Beyond the Time Barrier (1960年/64分/モノクロ)
    宇宙のデッドライン
    未来からの脱出

    参照: AllCinema
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  • The Time Travelers (1964年/83分/カラー)
    タイム・トラベラーズ
    原始怪人対未来怪人

    参照: AllCinema
    画像

  • The Angry Red Planet (1959年/83分/カラー)
    巨大アメーバの惑星

    参照: AllCinema
    画像


どれも日本では劇場未公開のようですが、
TV放映されていたり、ビデオ/DVDが出たものもあるので、
それなりに見た人も多いでしょうから作品の説明は省略します。
上記の「参照」リンク先をご覧ください。


基本情報

ディスク: DVDx1
リージョンコード: 1
音声: 英語
字幕: 無し

[2015-04-19追記: リージョンコードを書くのを忘れていたので追記しました。]


- パッケージ
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封入物は無し。


- メニュー
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静止画ですが、何か低音の効果音がずっと流れています。

作品ごとのサブメニューやチャプター選択などはなく、
このメニューで作品を選ぶとすぐに再生が始まります。

- 特典: フォト・ギャラリー(5:55)

音声なしのスライドショーです。
各作品のロビー・カードらしきものやポスターなどが
何の説明もなく次々と表示されます。

(上の「収録作品」で貼った画像はこのギャラリーから取りました。)


DVDの評価

画質は、良いとは言えないにしても、特にひどいわけでももない、というところです。
音声についても聞き取りにくいというようなことはありませんでした。

4作とも、ソースに起因するのであろう様々なキズや、過度のビデオ圧縮のせいではないかと思われるブロックノイズなどがあり、良質とは言い難いですが、24インチくらいまでの画面なら、普通に見ていられると思います。

中では"The Angry Red Planet"の画質が一番悪かったように思います。
他の3作は前記のような欠点も特に観賞の邪魔になる、というほどではなかったのですが、これははっきり邪魔だと感じました。

火星での場面は色フィルターがかかったような特殊な加工がされているので誤魔化されますが、
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宇宙船内や地球上での室内といった、普通に撮られた場面ではブロックノイズなどがかなり目立ちました。
結末近くの数分は垂直についたキズが邪魔です。

価格から言っても画質・音質を含めてまあこの程度で仕方ないだろうな、
というところで大きな文句はないのですが、
DVDとしては他にいくつか気になる点がありました。


- チャプターが粗い。

前述のようにチャプターメニューは無いのですが、
チャプター自体は設定されています。
ただし1作品あたりのチャプター数は非常に少なく、使い勝手は悪いです。

- スライダーで進めない。

Windows上の再生ソフトでは必ず画面下にスライダーがあって、
これを移動することで場面選択ができるのが普通ですが、
TMT、PowerDVD、WinDVDではこれができませんでした。
ただし、なぜかVLCでは可能でした。

- 前回の停止位置から続きを再生できない。

普通、DVDの再生中にいったん中断した場合、
次はその位置から再生できるものですが、
このDVDではそれができませんでした。
(TMT、PowerDVDでのみ確認。)

何かの事情で観賞を中断しなければならない、とか
後から部分的に見たい、というような場合には極めて不便。
この点の操作性はVHS以下。
(テープメディアなら少なくとも停めた場所から確実に再開できますから。)

スライダーが使えないことと、おそらく共通の原因だろうと思います。
再生ソフトにより違いがあったので、プレーヤーによっても違いが出るものと思われます。


作品の感想 (若干ネタバレあり)

- The Man from Planet X
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ここに出て来るエイリアンは、最初はどうやら友好的だったらしいのに、
私利私欲に走った一人の人間の暴挙のせいで敵対行動に出る、
という展開はこの当時としては新鮮だったのではないでしょうか。
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催眠光線みたいなもので島民が次々と「敵」になってしまい、主人公たちはどんどん孤立化していまう、という後半の展開もゾンビものみたいで良いですが、その後案外簡単に本土から警察や応援の軍隊が来てしまうのがちょっと残念。

登場人物像はみな型どおりで特に面白くもないのですが、
紅一点のマーガレット・フィールドだけが自然な演技をしているように見え、妙に存在感がありました。
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- Beyond the Time Barrier
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上に向かって遠ざかっていくように流れるオープニング・クレジットが『スター・ウォーズ』風です。

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最後まで見てみると、主人公に敵対する人物が必ずしも皆悪人というわけではなく、主人公に協力する人物も必ずしも皆善人というわけではない、ということがわかりますが、こういう描写はアメリカ映画では(現在でも)あまり見ない気がします。
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低予算ではありますがかなりマジメに作られており、
マジメが過ぎて結末は少し説教臭い感じもします。

低予算SF映画はそのくだらなさを笑って見られるのがいいのだ、という人には向かない作品でしょうが、
表面上のチープさよりも作り手の志を重視する人にはお薦めです。

そのチープさのせいで薄められてはいますが、終盤の展開はかなり陰惨です。
(その点を含め、ちょっと『続・猿の惑星』を思い出しました。)


- The Time Travelers
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4作の中でこれだけは子供の頃に一度TVで見た記憶があります。

その頃でさえ、未来世界の描写に「ああ、またこんなことやってる」と感じ、
全体としてはあまり面白くなかったのですが、
冒頭の何気ない会話が、結末近くで全く違った意味を持つようになる、
という私好みの仕掛けがが極めて印象的で、
ぜひもう一度見たいと思っていました。

そういう意味では今回、十分楽しめましたのですが、
普通に見れば途中のストーリーはやはり退屈でしょう。
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ところで、ここに出て来る装置から、2年後のTVシリーズ『タイム・トンネル』を思い出しました。
本作に描かれた「事故」を調査した結果、あのタイム・トンネルが作られたのだ…などと妄想してしまいます。
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円環状の素材を装置の間でくるくる回して矩形に変形する、
という、何だかよくわからない作業をしているのは、
かのフォレスト・J・アッカーマンだそうです。
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- The Angry Red Planet
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この映画、オープニング・クレジットが全くありません。
タイトルが出て来るのも最後です。

ところどころに面白い要素はあるのですが、全体的には退屈でした。。
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宇宙船の異様な帰還から始まって
「火星で乗組員に何が起きたのか?」という謎で引っ張り、
ときおり地球上の「現在」に話を戻す、という構成にすることで
単調さを緩和しようとしたのかもしれませんが、
あまり助けになっていないように思います。
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しかし、「おい地球人ども、いい気になってんじゃねえぞ」という感じの結末は気に入りました。
(もしかしたら、この警告に従わなかったせいで『マーズ・アタック!』で火星人が襲ってきたのか…)


最後に

この1枚は"The Time Travelers"を目当てに購入しましたが、
他の3作もそこそこ楽しめましたし、
画質もおおむね見る楽しみの邪魔になるほど悪くはなく、
コストパフォーマンスが良いので、
総合的には悪くない買い物でした。



[2015-08-03追記: 『タイム・トラベラーズ』の日本版DVDが2015-10-23に発売予定です。

]

[2017-03-27追記: "The Angry Red Planet"のBDが北米で2017-06-27に発売予定です。

]

[2017-04-12追記: "The Man From Planet X"のBDが北米で2017-07-11に発売予定です。

]

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