『バニー・レークは行方不明』(1965) UK版DVDその他

"Bunny Lake Is Missing" (1965)
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最近になって日本でもDVDが出たり、
アマゾンのインスタントビデオで見られるようになったりしていますが、
私がこのUK版DVDを購入したのは2年ほど前のことです。


(その後アメリカでBDが出ていますが、それについては後述します。)


基本仕様

ディスク: DVDx1
リージョンコード: 2, 4
ビデオ: PAL
AR: (16:9対応アナモフィック)
音声: 英語 モノ
字幕: 英語SDH
本編時間: 103分


パッケージ
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封入物はありません。


メニュー
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- 場面選択
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- 予告編
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監督のオットー・プレミンジャーが自ら画面に登場して作品の紹介をするという、ちょっとヒッチコック風のつくりになっています。

(プレミンジャーはTVの『バットマン』でミスター・フリーズを演じたこともありますが、
その外観と存在感から、007映画のブロフェルドを演じてほしかった、と強く思います。
新作の『スペクター』でどうなるかは知りませんが、過去の顔出しブロフェルド3人には、それぞれ違った不満がありました。)




- 関連作品予告編集
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同じ"Classic British"シリーズから3作品の予告編集。



画質

DVDとしては大変良いと思います。
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深みのある黒が引き締まって、後でBDが出ても買う必要はない、と思いました。
もっと大きな画面で見れば差が際立ってくるのでしょうが、
60インチ弱程度では十分な画質だと思いました。
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US版BD

北米では2014年にBDが発売されています。

Screen Archives Entertainment (SAE)発売のTwilight Time (TT)という
数量限定生産・サイト限定販売のシリーズです。

特典として以下が収録されています::
  • 音楽のみの音声トラック

  • 映画史家による音声解説: レム・ドブス、ジュリー・カーゴ、ニック・レドマン

  • オリジナル予告編集 (プレミンジャー版/ゾンビーズ版/他1種)

参照: SAE商品ページBlu-ray.comのレビュー

SAEのユーザー登録フォームを見ると「国」の選択欄があって「JAPAN」も含まれていますし、
FAQでは海外発送でのトラブルには責任は負えない、みたいなことも書いてあるので、
日本から買うこと自体は可能なようです。

これから買うならこちらを選ぶのが妥当なところでしょうが、
UK版DVDを持っている立場では、追加で買うほどの価値はないと思っています。
(ゾンビーズ版予告編には少し惹かれますが。)

そもそもTTは(北米盤としては)元値自体が高く、
その価格に見合うほどの特典があるわけでもありません。
限定版なので本家のサイトではすぐに売り切れてしまうことも多く、
Amazonのマーケットプレイスなどの二次市場ではさらに高値になるのが普通なので、
私は避けています。


正直なところ、自分の欲しい作品がTTでアナウンスされると、
発売が全くない状態よりもがっかりします。

[2016-12-26追記: UK版BDが2017-02-20に発売されます。

]


作品の感想

ネタバレにならないように語るのが難しい内容なので、
詳しくは書きませんが、大変面白かったです。

あえて不満を言えば、終盤、真相がわかって「ミステリ」でなくなってから終わるまでの部分が、構成上はクライマックスのはずですが、長すぎて緊張感を損ねていると感じました。
この部分が、たとえば『暗くなるまで待って』の終盤と同じくらいにスリリングであれば、と惜しまれます。


前記のように日本でも楽に見られるようになったので、
この種の映画が好きな方にはお薦めです。



雑記

- 邦題

『バニー・レークは行方不明』という邦題は
原題の"Bunny Lake Is Missing"の普通の直訳ですが、
細かいことを言うとちょっと気になる点があります。

この作品では、バニーという少女がそもそも存在していたのかどうか、
かなり後の方まで曖昧なまま話が進んでゆくため、
見る側からすると「娘がいなくなった」と主張する主人公の女性も信用できるかどうかわからない、という不安感が重要な要素になっています。

実際、前記の予告編の中でプレミンジャーは
「この映画の題名は
『バニー・レークは行方不明 (Bunny Lake Is Missing)』ではなく
『バニー・レークは実在するのか? (Does Bunny Lake Exist?)』
にすべきだったかもしれません」
などと、思わせぶりなことを言っています。

"Missing"は「あるべきものが見つからない」ということだと思いますが、
「行方不明」という日本語では、存在自体は当然の前提になっているので、
ちょっとそぐわない気がします。

そういう意味では"Is Missing"の訳としては
『…はどこにいる?』とか
『…が見つからない』なども考えられます。

しかし、映画の題名としてはこれらでは魅力に欠けるので、
結局『行方不明』しかない、ということになります。


- 『バニー・レーク』から『2001年』へ

キア・デュリアがTIFF 2014での『2001年宇宙の旅』上映後のQ&A
『バニー・レーク』と『2001年』の撮影について語っています。

『バニー・レーク』の撮影中のある日、デュリアは占い師に出会い、
「あなたはエンジニアですか?」と言われました。
違う、と答えると
「では数学者ですか?それとも何かの科学者?」
いずれも違う、と答えると占い師いわく
「おかしい。あなたには宇宙船が見えるのだが。」
その一週間後に、『2001年』のオファーがきたのだそうです。

また、その少し後の部分で、
「プレミンジャーが役者に辛くあたるという話は本当だ」と言い、
プレミンジャーの後ではクーブリックとの仕事は、
「まるで地獄から天国に来たようだった」と言っています。

『犬神家の一族』(2006)のメイキングで加藤武
黒澤組に比べると市川組は天国だ、と言っていたのを思い出しました。



- Keir Dulleaの発音

この人のDulleaという姓は一般的には「デュリア」と表記されていますが、
前記の予告編の中では「ダレイ」と言っているように聞こえます。
(Du-lleaではなくDulle-aということでしょうか。)

プレミンジャーの強いドイツ語訛りのせいか、とも思ったのですが、
下記のTIFF 2014の冒頭の紹介でも、ダレイあるいはドゥレイと聞こえます。

上映前


上映後


しかし、そのような表記ではそれこそダレのことだかわからないので、
ここでは慣例に従いデュリアと表記しました。


[2016-02-05 リンク修正]





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