アベル・ガンス『ナポレオン』の修復

イギリスでの修復

アベル・ガンス『ナポレオン』(Napoléon vu par Abel Gance, 1927)
修復が完了した、とイギリスのBFIが発表しています。

私は例によってTheDigitalBitsの記事で知ったのですが、
その元になった情報はBFIのこちらの記事です。

私はこの映画について詳しくは知らないので、このニュースにも最初は
『ナポレオン』の修復は1980年代初頭に終わっていたのでは?
などと思ったくらいなのですが、あれはまだ中間報告のようなものだったらしいです。


今回は、映画史家ケヴィン・ブラウンロウBFIナショナル・アーカイヴのスタッフの、50年に渡るプロジェクトの最終的な成果で、可能な限りオリジナルに近づけようとした、約5時間半のバージョンです。

ディジタル技術のおかげで、劣化した35mmフィルムでは不可能だった、オリジナルのカラー・ティントも再現できたとか。

この新しいディジタル修復版は、イギリスでは2016年秋に、フル・オーケストラの生演奏によるプレミア上映が行われ、その後各地で音楽付のバージョンで上映されるそうです。

音楽は、1980年代のイギリス公演版も担当したカール・デイヴィス

当然、BD/DVDも発売が予定されており、「意義深い特典」も収録される、とあります。

有名なトリプル・エクラン部分はUHDが威力を発揮しそうな気もしますが、
この記事ではUHDについての言及は無し。


アメリカでの修復

一方、TheDigitalBitsの続報によれば、
英仏を除いた地域での本作の権利を持っているフランシス・コッポラロバート・A・ハリスは、仏シネマテークと協力して、
「アポロ版」をベースにした独自の修復を進めており、
自分たちのバージョンの方がより「まとまりのある(cohecive)」もので、より高画質なものになる、と考えているそうです。
こちらの作業は2017年に終了する予定で、もちろんBD/DVDも発売される、とのこと。

と、いうことは、日本での上演やBD/DVD発売があるとすれば、こちらの新コッポラ版になりそうです。

どうなんでしょうか?

どちらも見ていない今の段階では、私はUK版の方に好意的です。
UK版はブラウンロウの生涯に渡る仕事の成果ですが、
『ナポレオン』に関するコッポラの姿勢には何となく不純なものを感じるからです。

いずれにせよ、熱心なファンは両方を観て、どっちがどうだとか論争することになるのでしょう。


関連映像

2012年、サンフランシスコの映画祭での上映を控えたブラウンロウのインタビュー

2014年、オランダでの映画祭上映用の予告編



[2016-07-30追記: UK版BDが2016-11-21発売とアナウンスされました。

]


ナポレオン 【DVD】
LAWSONほっとステーション
基本情報ジャンル洋画フォーマットDVDレーベル角川書店 (映像)発売日2012年03月16日商品番号


楽天市場 by ナポレオン 【DVD】 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



SFムービーベストコレクション 世界の終り [DVD]
ブロードウェイ
2016-03-02

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by SFムービーベストコレクション 世界の終り [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


この記事へのトラックバック