『恐怖の報酬』(1953&1977)UK版BD発売情報

イギリスで、先月アンリ=ジョルジュ・クルーゾー『恐怖の報酬』(1953)のBDが発売され、
今月はウィリアム・フリードキン『恐怖の報酬』(1977)のBDが発売されました。

そこで、この二つの商品を中心に、他国版との比較なども含めて書きます。

  • 恐怖の報酬 (1953)
    Le salaire de la peur
    The Wages of Fear

    UK: 2017-10-23



    • BDx1 + DVDx1

    • UKで初のリリース

    • オリジナル・フランス公開版(152分)を4Kリストアで収録

    • インタビュー: ミシェル・ロマノフ (Michel Romanoff, 助監督) (2009, 23分, 英語音声)

    • インタビュー: マルク・ゴダン (Marc Godin, クルーゾーの伝記の著者) (2009, 10分, フランス語音声, 英語字幕可)

    • インタビュー: ルーシー・マズドン教授 (Professor Lucy Mazdon) (2017, 35分, 英語音声)

    • ザ・ガーディアンの講義: イヴ・モンタンとドン・アレンの対談 (Don Allen) (1989, 98,分, 英語音声): 音声のみ

    • 音声解説: エイドリアン・マーティン (Adrian Martin, 映画評論家) (2017, 152分)

    • オリジナル予告編

    • ブックレット:
      • アンディー・ミラー(Andy Miller)の書下ろしエッセイ

      • カレル・ライス(Karel Reisz)とペネロピ・ヒューストン(Penelope Houston)のレビュー

      • ポール・ライアン(Paul Ryan)によるクルーゾーへの賛辞

      • 映画の詳細クレジット

    このBFI版は、何と言っても152分のオリジナル版を、
    英語圏て初めてBD化した、という点が注目です。

    この152分版の4Kリストア自体は、フランスのTF1によるもので、
    カンヌ映画祭で披露された後、フランスでこのマスターによるBDが
    2017-10-24に発売されています。(音声・字幕ともフランス語のみす。)



    • ディジブック

    • BDx1 + DVDx1

    • BD特典:
      • 「『恐怖の報酬』への交錯する視点」( Regards croisés sur Le Salaire de la peur): ジャン・オレ=ラプリュンヌ(Jean Ollé-Laprune)とサミュエル・ブリューメンフェルド(Samuel Blumenfeld) (19分) [*1]

      • 「アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの卓越した野心」(L’extraordinaire ambition d’Henri-Georges Clouzot): ザヴィエ・ジャノリ(Xavier Giannoli) (20分)

      • 「オリジナルの衝撃の根源へ」(Aux sources du choc original): ポン・ジュノ(Bong Joon-ho) (17分)

      • イヴ・モンタンの想い出 (Souvenirs d’Yves Montand) (2分)

      • リストア処理 (La restauration du film) (7分)

      • オリジナル予告編 [*1]

    *1: DVDにも収録

    こうして見ると、TF1版の特典はBFI版と殆ど重複がありません。

    北米ではクライテリオン;から
    2009-04-21にBDが発売されていますが、こちらは147分版です。



    • 新規リストア、HDディジタル・トランスファー

    • 非圧縮モノラル音声

    • インタビュー: ミシェル・ロマノフ (助監督) [*2]

    • インタビュー: マルク・ゴダン (クルーゾーの伝記の著者) [*2]

    • インタビュー: イヴ・モンタン (1988)

    • 「アンリ=ジョルジュ・クルーゾー: 啓発された暴君」(Henri Georges Clouzot: An Enlightened Tyrant): クルーゾーのキャリアを描いた2004年製作のドキュメンタリー

    • 1955年のUS公開版で行われたカットについての分析

    • 新訳の改善された英語字幕

    • ブックレット: デニス・ルヘイン(Dennis Lehane, 作家)による書下ろしエッセイ

    *2: BFI版にも収録

    Blu-ray.comDVD Beaverのレビューでは、
    いずれも画質・音質はBFI版がクライテリオン版を上回っている、と判定しています。

    DVD Beaverによれば画角も微妙に違うそうです。

    上述のように、クライテリオン版の特典は一部BFI版にも収録されていますが、
    むしろBFI版には、TF1版の特典に英語字幕を付けて収録してほしかった。

    なお、IVCから2017-07-31に発売された日本版BDは147分となっています。



    特典は何も無いようです。

  • 恐怖の報酬 (1977) - 40周年記念コレクターズ・エディション
    Sorcerer - 40th Anniversary Collector’s Edition

    UK: 2017-11-06



    • 魔術師たち: ウィリアム・フリードキンとニコラス・ウィンディング・レフンの対談 (Sorcerers - A Conversation with William Friedkin and Nicolas Winding Refn) (74分)

    • 運命の神秘: ウィリアム・フリードキンからの手紙 (The Mystery of Fate - A letter from director William Friedkin)

    • 両面カバー: 公開当時のオリジナルと、40周年記念の描き下ろしアートワーク

    以前、「『恐怖の報酬』(1977)BD米仏比較」 という記事で、
    本作のUS版フランス版のBDについて書きました。
    (そこで扱ったUS版ディジブックは廃盤/完売らしく、
    現在は通常ケース版が売られています。)




    詳しくはそちらを参照していただきたいのですが、簡単に比較すると:
    - フリードキンとレフンの対談はフランス版収録のものと同じでしょう。
    - フリードキンからの手紙はUS版に封入されていたものと同じでしょう。
    - UK版である以上、英語以外のセリフには英語字幕が付いているはずです。(フランス版には無かった。)
    - 価格設定も妥当なところで、コストパフォーマンスは良いです。

    と、いうことで、これらから買おうという方には、
    このUK版は現状ではかなり良い選択肢だと思います。

    [2019-06-15追記: 日本版BDが2019-09-18発売と予告されました。

    ≪最終盤≫にはフランス版BDの特典が全て収録されているようですし、
    日本語吹替も収録、ということなので、
    海外版を選ぶ理由はほぼ価格だけになったと言えそうです。]







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